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 アディポネクチンとクレアチニンの関係

血清アディポネクチン濃度は腎不全と関係はあるが、糖尿病患者と腎機能の関係は明らかでない
腎機能の低下はクレアチニンクレアランスが一因であるが、AER・GFRとの相関関係もあることからクレアチニンとアディポネクチンが必ず霜関係あるとは言い難い



  • 目的
    • 腎症の進行度の異なる1型糖尿病患者において、血清アディポネクチン値と腎機能・軽度炎症性マーカー・代謝コントロール・インスリン抵抗性の関係を検討した
  • 対象患者
    • 189例:FinnDiane の参加者のなかから無作為に抽出された罹病期間10年以上の1型糖尿病患者腎臓における生合成過程
  • 方法
    • 尿中アルブミン排泄率(AER)に基づき、対象患者を正常例(AER<20μg/分または<30mg/24時,かつ降圧薬投与および心血管疾患の徴候なし:66例)、微量アルブミン尿例(AER 20~200μg/分または30~300mg/24時,かつACE阻害薬投与あり:63例)、蛋白尿例(AER>200μg/分または>300mg/24時、かつACE阻害薬投与あり:60例)に分類
    • Cockcroft-Gaultの推定式を用いて腎機能の指標である糸球体濾過速度(GFR)を算出
    • 血清アディポネクチン値をin-house time-resolved immunofluorometric assayを用いて測定
  • 結果
    • アディポネクチン値は女性で男性に比して高かったが,性別の分布に関して各症例間に有意差はなかったため,男女のデータを集積して解析を実施
    • アディポネクチン値は,蛋白尿例(19.8mg/L)で微量アルブミン尿例(13.1mg/L,p<0.001)および正常例(11.8mg/L,p<0.0001)に比して有意に高かった
    • 単変量解析では,アディポネクチン値はクレアチニン値(r=0.41,p<0.0001),AER(r=0.33,p<0.0001),IL-6(r=0.22,p=0.002),SBP(r=0.22,p=0.004),HbA1c値(r=0.17,p=0.02),総コレステロール値(r=0.16,p=0.03),HDL-C値(r=0.16,p=0.03)と正の相関を示し,GFR(r=-0.52,p<0.0001)およびウェスト-ヒップ比(WHR:r=-0.16,p=0.03)と負の相関を示した
    • これらの変数を用いた多重線形回帰分析では,GFR(p<0.001),AER(p<0.0001),WHR(p<0.001)がアディポネクチン値と独立した相関を示した(r2=0.32)

結論

  • 顕性腎症を有する1型糖尿病患者では血清アディポネクチン値が上昇しており、また血清アディポネクチン値は腎機能の低下と相関していることが示された

Drのコメント
血清アディポネクチン濃度は,末期腎不全患者で高値となることが知られている。しかしながら糖尿病患者では,少数例の1型糖尿病患者で高値と報告されているが,診断直後から高値であり,必ずしも腎機能との関係は明らかでなかった。今回の検討では,微量アルブミン尿・蛋白尿へ進展するにつれ,アディポネクチン濃度が上昇することが明らかとなった。その詳細なメカニズムは不明であり,腎機能の低下に伴いクリアランスが低下することが一因と考えられるが,AERやGFRと相関することから産生の増加も否定はできない。
今後さらなる検討が必要である。【片山茂裕】